アメリカ赴任後にやること(銀行・住居・SSNなど)【駐在員向け】

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こんにちは。アメリカ中西部で放置系駐在員をしているKhyle(カイル)です。

アメリカ赴任が決まった後、とにかくやらなければならないタスクが膨大で忙しいです。仕事の引き継ぎをしつつ、渡米前に日本での各種手続き(役所への届出、銀行、住居、保険・証券など)を終え、渡米後も同様に各種手続きを進めて生活環境を整えていく必要があります。

今回は私が渡米後に行った各種手続きのワークフローをご紹介します。会社によっては丁寧なマニュアルを作っていたりしますが、私の勤め先は完全に「個人作成のマニュアルの伝承」しかないので、同じ境遇の方に向けて少しでも参考になればと幸いです。

この記事はこんな人に役立ちます。

  • アメリカ赴任の準備をどうやって進めていけば良いかわからない人
  • アメリカ赴任後に銀行口座、住居など生活環境を整えたい人
目次

アメリカ赴任直後は生活環境を整えるのが大変

アメリカ赴任にあたり、まずは無事日本を出発するところまでが一苦労なのですが、アメリカ到着後も生活環境を整えるためにやらなければならないことがたくさんあります。例えばこんな感じです。

  • 住居探し
  • 銀行口座開設
  • 運転免許取得
  • 子どもの学校 etc.

私は独身でアメリカに赴任したので、各種手続きは自分の分だけだったので比較的簡単な手続きだったと思いますが、それでも異国の地で初めて尽くしのことばかりなのでとても苦労したのを今でも覚えています。私は英語が全然できなかったので、特に電話で申込みが必要な公共サービスの手続きはアメリカで受けた洗礼の一つですね(笑)

なお、駐在員の場合は自動車購入や健康保険などのベネフィット関連は会社が手続きしてくれるのでその分負荷もだいぶ軽くなります。

アメリカ赴任直後の必要な手続きと順序(駐在員向け)

ここからは実際に私が行った各種手続き関連のワークフローをご紹介します。(独身且つ駐在員としての手続きだったので、自動車購入や保険などの手続きはありません)

なお、勤め先によってどこまで代理手続きや事前準備をしてくれるかは異なりますので、あくまで一つの参考にしてください。必ずしもこの手順を踏襲する必要はありませんし、州やカウンティ(自治体)によって必要書類が異なる場合もあります(アメリカは窓口担当者の対応力の個人差も大きいですし)。

ただし、手続きに必要な証明書を事前に取得しておかないと「この証明書がないと手続きできません」と突っ返される場合もあるのでご注意ください。

手続き①:I-94の取得

まずは早速、アメリカ入国時のイミグレを終えた瞬間に必要な手続きが一つあります。それはI-94(アイ・ナインティーフォー)の取得です。

I-94とはアメリカへの出入国管理記録です。これはパスポート番号と紐づいていて、誰がいつアメリカに入国したのかをアメリカ政府が管理しています。

移民の多いアメリカでは、正式な滞在資格があるかどうかを下記の3つの資格・証明書で判断しています。

  1. パスポートの有効期限
  2. VISAの有効期限
  3. I-94の有効期限

上記いずれか1つでも有効期限を過ぎた状態でアメリカに滞在していると不法滞在とみなされ強制的にアメリカ国外追放になり、またアメリカへの再入国ができません。なので、I-94はかなり重要な記録です。

通常、アメリカ入国時のイミグレ完了後にI-94の有効期限が更新され、パスポートかVISAのいずれか有効期限が短い方と同じ有効期限がI-94にも適用されます。ただし、たまにI-94の有効期限がかなり短い期間で発行されてしまうケースがあるようで、イミグレ手続きを終えた直後に有効期限を確認した方がよいです。誤って短い期間で発行された場合はその場でイミグレ担当者へ申し立てをしましょう。

万が一、I-94の有効期限が切れてしまいそうになった場合は一旦アメリカ国外に出て再入国する必要があります。ただし、隣国のカナダやメキシコからの再入国では更新されないケースはよく聞くのでご注意ください。

取得方法

I-94の有効期限はこちらのリンクからも確認することができます。

i-94

パスポート番号を入力してステータス確認をしてください。以降の様々な手続きでI-94が必要になるため、スマホでスクショしたり、窓口で手続きをする際は印刷したI-94を持参した方が良いです。

手続き②:SSN(Social Security Number)の取得

次に必要な手続きはSSN(Social Security Number; ソーシャルセキュリティーナンバー)の取得です。

SSNとはアメリカの社会保障番号のことで、この番号をベースに個々人の税金・社会保障などの登録・管理がされています。日本のマイナンバーカードと同じようなものです。

前述のI-94とSSNは、これらがないと他の手続きが進められない場合が多いので、まずはこれら2つの証明書を取得することが生活準備を整えていくための最初のステップです。

手続きに必要な書類

  • VISA
  • パスポート
  • I-94
  • 申請書(Form SS-5)

申請は各州のSocial Security Administrationという事務局へ申請書(Form SS-5)を提出します。申請書は窓口に置いてありますが、事前にPDFでダウンロードし記入して持参していく方がスムーズです。

Form SS-5はこちらのリンクからダウンロードできます。

手続き③:銀行口座の開設

続いては銀行口座の開設です。給与支払いや各種振り込み手続きに必要になりますので、こちらも早めに取得することをお勧めします。

銀行口座の開設には居住住所を提示する必要がありますが、まだ住宅契約する前なので多くの銀行で口座開設ができません。ただし、Citi Bankなら暫定的な住所として勤め先の会社の住所で開設できますので、最初の銀行口座はCiti Bankで作ります(後日、住居が正式に決まったら住所変更手続きが必要です。必要書類が会社ではなく自宅に届くようになります)

手続きに必要な書類

  • VISA
  • パスポート
  • 運転免許
  • SSN

ちなみに、私の勤め先の場合は、銀行口座が取得できるまでは小切手(Check; チェック)で給与が支払われていました。小切手の換金方法については以前書いた以下の記事をご参考にしてください。

手続き④:クレジットカードの発行

クレジットカード大国のアメリカでは生活必需品の一つです。本当にたくさんのクレジットカードがありますし、在米者の中には何十枚もクレジットカードを発行してボーナスポイントやマイルを有効活用されている方も見ます。

クレジットカードの発行審査にはクレジットヒストリー(Credit History; 利用実績のこと)が基準となります。当然、アメリカのクレジットカードを作ったことがなければヒストリーはゼロなのでほぼ確実に発行できません。

そこで、多くの駐在員が最初に作るであろうクレジットカードが『ANA USAカード』か『JAL USAカード』です。ANAとJALの各航空会社が発行するアメリカのクレジットカードで、クレジットヒストリーがなくても発行できますし、実際のアメリカ渡航前でも日本国内で発行できます。

手続き⑤:住居の契約

ここまで終えてからいよいよ住居探しです。勤め先で仲介業者を案内してくれる場合もありますが、私の場合は自身で住居探しをしなければならなかったので下記2つのwebサイトを使用していました。

これらのwebサイト経由で内見予約をした後、実際の物件のリースオフィスを訪れて内見する、という流れです。

賃貸物件探しサイト①:Zillow(ジロー)

アメリカで最も知名度の高い賃貸物件探しサイトの一つです。地域や住居タイプ(一軒家かアパートか)や家賃などで希望物件が絞り込めます。日本のSUUMOなどと同様なので使い方に困ることはないと思います。

Zillowのwebサイトのリンクはこちらです。

zillow
出典:https://www.zillow.com/

賃貸物件探しサイト②:Trulia(トゥルーリア)

こちらもほとんどZillowと同じような物件探しサイトです。2015年にZillowが買収したため現在はZillowのグループ会社です。

Truliaのwebサイトのリンクはこちらです。

trulia
出典:https://www.trulia.com/

他にもApartments.comなども賃貸物件探しサイトとしては有名なのでぜひ使ってみてください。(Apartments.comのリンクはこちらです)

手続きに必要な書類

  • VISA
  • パスポート(顔写真付きのIDとして内見時に必要。内見中はリースオフィスで預けておく。内見から戻ってきた時に忘れずに受け取ること)
  • SSN
  • 銀行口座の証明書(場合によって)

なお、Security Deposit(セキュリティー・デポジット; 敷金みたいなもの)と初回家賃の支払いはMoney Order(マネー・オーダー)やChasher’s Check(キャッシャーズ・チェック)で求められる場合があります。Money Orderについては以前書いたこちらの記事を参考にしてください。

手続き⑥:公共サービスの契約(水道・電気・ガス・インターネットなど)

住居が決まったら電気・水道・ガス・インターネットなどの公共サービスの契約手続きが必要です。

物件によって、どの公共料金が家賃に含まれているのか、あるいは自身で別途契約しなければならないのかが変わるため、内見時にリース会社に確認しましょう。

アパートメントやコンドミニアムなどの集合住宅の場合は水道・ガス・ごみ収集等は家賃に含まれる場合があります。電気(ComEdという電力会社がほとんど)とインターネット(AT&T、ComCastなど)は自分で別途契約する場合が多いです。

手続き⑦:運転免許証の取得

最後が運転免許証の取得です。ここまで終えたら必要な生活準備の手続きは一旦完了です。

まずは日本出国前に国際運転免許証を取得しておきましょう。車社会のアメリカでは(ダウンタウン住まいを除くと)車の運転が必須ですので、渡米後すぐに運転できるように持っておきましょう。

国際運転免許証は1年間有効ですが、アメリカは州によって有効期限の判断が異なります。ちなみに私のいるイリノイ州では有効期限が3ヶ月間しか認められないため、早めにアメリカでの運転免許取得が求められました。

手続きに必要な書類

  • I-94(印刷したもの。窓口担当者によってはスマホのスクショでは受け付けしてくれません)
  • VISA
  • パスポート
  • 公共料金の請求書(居住住所の確認用。ComEdなどの請求書を持参)
  • SSN(念のため)

運転免許の取得には筆記試験(パソコン上で回答選択する形式)と実技試験の2つがあります。実技試験以上に厄介だったのは筆記試験です。一般常識的に考えればすぐ分かる問題でも、英語が全然できなかった私は表現の細かな違いが分からず合格点ギリギリでなんとか通過しました(落ちたら後日再試です)。

アメリカは州によって交通ルールが若干異なる場合もあり、各州のDMV(交通管理局)のWebサイトで教材を確認して筆記試験対策をしましょう。

なお、運転免許証の更新が必要になった時は以前書いたこちらの記事を参考にしてください。

まとめ

いかがでしょうか。英語のできない私にとって、初めての海外勤務でネイティブイングリッシュのアメリカはハードルが高く苦労しましたが、こういったマニュアルがあると助かると思ったので、ぜひ参考にしてみてください。

  • アメリカ赴任直後は生活環境を整えていく手続きがたくさんある
  • 各種手続きのため順序立てて必要書類を集めていく必要がある

Thanks!

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