Airbnbの共同創業者の一人であるJoe Gebbia氏の資金支援や非営利活動に関する記事を読みました。(記事はこちらからご覧ください)
学生時代にソーシャルビジネスの存在を知り衝撃を受けてから10年以上経過しました。
自ら考えて道を選択してきた結果、いまだにその道を歩めていないことにあれこれ思うところはありますが、ここらへんは別の記事で書こうと思います。
次の目標に向かうため、このブログでソーシャルビジネスに関する記事をシリーズで書いていきます。
第1回目はAirbnbを事例に、ソーシャルビジネスのあり方についてです。
ソーシャルビジネスとは
ソーシャルビジネスとは「ビジネスを通じた社会課題の解決を目的とする事業」のことです。
もう少し違いを明確にするならば、私の考察ではこの2つがポイントです。
- 資金支援や寄付ではなくビジネスを通じた支援
- 事業目的は『社会課題解決』と『ビジネス(=収益)』の両方が”常に並列”で存在
具体例としては日本でも認知度が高まってきたクラウドファンディングです。
簡潔に言えば「アイディアやプロジェクトの企画・実行者がインターネット上で支援者を募り少額からでも資金調達できるサービス」です。
私がこの仕組みを知ったのはREADYFOR(レディーフォー)という会社がきっかけです。
ソーシャルビジネスを調べる中で同世代の米良はるかさんという方が企業したこの会社を知り「これこそソーシャルビジネスの原理原則的な仕組みだ!(しかも同世代のCEO!)」と当時は衝撃を受けました。
Airbnbとは − シェアリングサービスのパイオニア
Airbnbの会社概要は以下の通りです。
売上高:US$4.8B($1=105円で計算すると約5,040億円)
住居提供者(ホスト)、アクティブ物件数:400万人、560万件
サービス展開国・地域:220カ国・10万都市
参考元:https://news.airbnb.com
空室の住居や別荘fの所有者がAirbnbのサイトに物件登録して宿泊施設として貸し出せるルームシェアサービスです。
旅行先のホテル代わりになったり、短期間でも豪邸でラグジュアリーな生活が楽しめたりなど便利なサービスとして世界的に広まりました。
Airbnbの創業・成長の道のりは参考書籍『Airbnb Story』(Leigh Gallagher著、日経BP)がおすすめです。
いわゆるスタートアップ企業の成功ストーリーの王道ですが、ゼロイチでビジネスを立ち上げ世界中で事業展開させたダイナミクスは読んでいてとてもワクワクしました。
本業で築いた住居ネットワークで難民へ住居提供
Airbnbが行っている難民支援サービスが「OpenHomes」という住居提供プログラムです。
世界でもトップクラスで治安の良い日本では想像しづらいですが、自分の意思とは無関係に戦争や政治的な理由から母国を離れなければならない人が大勢います。
社会貢献への関心が強い住居提供者は、Airbnbが提供するこのプログラムを通じて自分が保有する空き家・空き部屋を活用して難民支援をすることができます。
Airbnbは本業のシェアリングサービスで集めた膨大な空き住居というリソースを活かして難民支援団体を通じた住居提供を行えます。
このプログラムのメリットを下記のようにまとめてみました。
Airbnbのメリット – 本業のリソースを使えて効率的
一番のメリットはこの点に尽きると言えるでしょう。
本業を通じて築き上げた世界220カ国・10万都市に広がる住居ネットワークを活用して難民支援団体へ住居提供できるため、支援活動向けに別途リソースを大きく割く必要がありません。
支援プログラムを立ち上げる必要はありますが、住居や支援者を一から探し出す労力・コストに比べたらとても小さいはずです。
また、空き部屋はあるけどまだAirbnbに登録していない見込み提供者の中で社会貢献に関心強い人がいれば、この支援プログラムをきっかけに新規ホストとしてアカウント獲得できる可能性があります。
住居提供者のメリット – リスクヘッジしながら社会貢献活動
「社会貢献活動に興味あるけどアクション起こすのに億劫で、、」という人には、空き部屋提供だけで世界的な社会課題の解決支援に貢献できます。
空き部屋は何もしないままでは何も生み出さないため、はるかに有効活用ではないでしょうか。
また、「難民って信頼できる人たち?」「提供した住居は無傷で返ってくる?」などの不安は少なからずあるはずです。
これは難民の人たち自身の問題ではなく難民になってしまった背景(戦争とかテロとか)が影響しているので、こういった偏見を抱いてしまっても仕方ないと思います。
しかしAirbnbが難民者の身元チェックや住居の弁済補償もしてくれるためリスクを減らすことができます。
難民支援団体のメリット – 住居探しや交渉作業の手間を省力
一家族ごとに一定期間提供し続けられる住居を探すことは、かなり大変な労力とコストが求められると想像します。
言語や文化の違う国・地域へ亡命して生活するとなると、家主や近隣住民と問題が生じる可能性も高くなるでしょう。少ない労力でたくさんの住居を探し出せるメリットは支援団体からするととても大きいはずです。
また住居提供者の窓口集約ができれば何か問題あった時も管理・対処しやすいため、総じて手間・コストを減らすことができます。
支援団体の多くはNPO法人やボランティア団体で、潤沢な資金や人員がないためこうやってコスト削減できれば、もっと重要や支援業務に時間を割けるようになります。
まとめ【本業のリソースを活用できる支援活動は持続的で強力】
何度も書いてしまいましたが、本業のリソースを活用できるソーシャルビジネスは非常に強いなと思います。
本業を伸ばし続けられれば、社会貢献活動に活かせるリソースも強化されるのでよりビジネス・社会貢献活動の双方を強化することができるからです。
ここまで書いておいてなんですが、「Airbnbの場合、ソーシャルビジネスというよりCSRと表現する方が合っているかな、、」とふと思いました。
ブログ初心者なので論旨ブレつつ修正していったのですが、最後の最後で「違うかも」という着地になってしまいお詫びします。。もっとブログに慣れないと。。
このシリーズは記事を書くことで自分自身もインプットや思考整理が必要なのでとても良いな感じました。めちゃくちゃ時間かかってしまっていますが、定期的にこのシリーズを書きたいと思います。
Thanks!